里山の秋 高ノ瀬山 ミニ周回 2008/10/12
         

− 奥祖谷二重かずら橋から高ノ瀬山〜西島 ミニ周回 −

皆さんから石鎚紅葉のお知らせが届く。

今年の紅葉は10数年に一度のすばらしさらしい。

家内に石鎚に行こうというと、人が多いので嫌だという。

剣山系の静かな山歩きを楽しみたいらしい。

そう言えば二重かずら橋から丸石まで登ったことがない。

ちょっと散策のつもりでREIKOさんのレポートをバックに放り込み出発。

途中でどうせなら剣山まで周回して15時10分のバスで二重かずら橋に帰ろうと言うことになった。

見の越に駐車してトイレを借りてふと考えた。

バスを利用したら本当の周回ではないよね。

見の越に駐車して歩いていっても近いんじゃないの?

と言うことで、此処も気になっている大塚山荘の上の第二駐車場に駐車。

地図上では西島から此処に直接下りてこれるはず。





第二駐車場、7時22分出発

広い駐車場には一台も停まっていない。

この駐車場も昔はよく利用されていたのだろうか?

標高1300m



こんな所に立派な源流案内板が。



二重かずら橋までは6qほどの道のり。

三嶺の美しい姿を見ながら駆け足で下りていく。



下りといえども車道歩きは足に応える。

途中、長寿水でのどを潤す。

8時30分やっと奥祖谷二重かずら橋駐車場に着く。

かなり急いだつもりだが、1時間10分ほど掛かった。

標高990m



おばちゃんに片道だからまけてよと冗談を言ったが、軽くにっこり笑顔でいなされた。

この500円がカズラの掛け替えの費用になると思えば安いかな。



観光バスが居て、夕べ白髪泊まりの団体が下りてきているはずだと聞く。

急な階段を下りていくと、やばい!!舗装路歩きで足の裏が痛いぞ..



かずら橋は手を離すと結構おっかない。



真下には美しい祖谷川の流れ

向こう岸に渡り階段を下りて滝を見学。



さあ登り始めようとして登山口がない。

REIKOさんのレポートでは登山口に「親切な案内板」があるはず??

地図を見ると渓流沿いに登山道があるはず。

よく見ると草に隠れて登山道らしき道があった。

登山口の標識が欲しかったなあ。

8時45分登山開始。



渓流沿いの道は石が苔に埋もれてとても雰囲気がよい。



色の淡いシコクブシが群生



美しいヒメシャラを見上げる。

渓流には新しい橋が架かっていて、危ないところはない。



石積みの水路が出てくると、国体橋に着いた。

9時16分。



ベンチでコーヒータイム。

ふと見るとREIKOさんのレポートの「親切な案内板」

こんな所にあったんだ。

何か勘違いしたみたい。

ここから丸石まで2.4q?結構近いんだ。

今日はなんだか快調。

予定を変更して高ノ瀬まで回っていこうと話し合う。

橋を越えてすぐに右へ下る道を分けてクマザサの中を進む。



地図では、この辺から沢と分かれるはずと思っていると、突然岩に道をふさがれた。



引き返そうと言うが、家内が岩の上に赤テープがあると言う。

何か古いけど??



踏み跡が続くが、また土砂崩れでふさがれている。

沢に下りてまた直登する。道はあるが土砂が崩れていてどうもおかしい。

この道は沢を登り詰めて丸石に直接向かっているようだ。



また沢へ滑り降りて、もと来た道を引き返す。

なんと、鋭角に登る道がありテープもある。

テープがかなり上にあるので気が付かなかったんだ。

引き返して良かった。

25分ほどロスをした。

結構急なジグザグ道を登っていく。



ミヤマシキミの実だけが彩りを添えている。

白髪に泊まったらしい団体さんが大勢休んでいた。

若い女性が10人程も居た。

遅れを取り戻そうと家内のペースが速い。



やばい、家内に着いていけない。

足がつりそうになる。

禁煙してから4sも太ってメタボになっているせいか?

足が上がらなくなる。



美しいブナを見上げて撮影休憩



カエデも美しい



やっとの思いで丸石分岐に着く。

10時48分

標高1560m

ちょっとまって、ここから二重かずら橋まで2.4qと書いてある。

二重かずら橋から国体橋まで1.2qだから、国体橋から此処まで1.2q?

そんな馬鹿な...

迷ったと言っても1時間半も掛かっているのに。

おまけに三嶺まで8q、剣山まで4.6qと書いてある。

合計で12.6qではないか。

確か剣山三嶺の縦走路は16q以上あったと思うのに。



なんで??と思いながら高ノ瀬に向かう。

所々でモミジが紅葉している。



縦走路の右に矢筈山系の姿が望まれる。



小さなピークを越して少し下っていくと、広場に出る。

目の前に高ノ瀬がどっしりとそびえている。

思いの外標高差がありそう。



中東山から石立山への縦走路がすぐ左に見える。



壊れた避難小屋が放置されている。

やがて岩場を登るようになる。



高ノ瀬まで250mの標識。

なんと此処には剣山まで6.8q、三嶺まで10.2qと書いてある。

剣山から三嶺まで合計で17q。

さっきの看板は何だったの?

左下へとトラバース道の標識もあるが道は消えている。

結構きつい岩場が続く



この辺で、先日転落して大けがをした人が居たらしい。岩場を慎重に登る。

250mの筈が結構遠い。

私の足は一杯一杯。



紅葉を眺めて一休憩。

家内はさっさと先に行ってしまった。



塔の丸のなだらかな頂上がすぐ目の前に見える。

家内が誰かと話をしている。

やっと高ノ瀬山頂着。

11時41分。

家内が話をしていたのはエントツ山さんファンの高知のご夫婦。

エントツ山さんの掲示板で、家内をよく見かけたことがあると言って、話が弾む。

今日は白髪分岐から2時間程かけてやってきたと言われていた。

朝早く剣山からの縦走者に大勢出会ったそうだ。

しばらくお話をして、お別れする。



木々の向こうに次郎笈。

山肌が少し錦に色づいている。



お昼だが、下の岩場でお弁当にしよう。

行動食を食べて少し休憩



左に塔の丸。その左奥に矢筈山系



塔の丸の左に矢筈山や黒笠山を眺めるのは始めて



岩場でお弁当にしようと思ったが何か落ち着かない。

どうせなら丸石小屋まで行こう。



下りはルンルン。

色付く前の木々も美しい。



12時40分丸石分岐に帰ってきた。

丸石小屋はすぐそば。



小屋の中を覗いてみる。

殺風景だが綺麗に掃除されている。



小屋の中で食事するのは陰気だし、外で食事にしようかなと腰掛けると

元気な声が近づいてくる。

なんと、モチモチ隊の皆さんだった。

昨年、天狗塚でお会いして以来かな?

記念撮影してお別れ。

また何処かでお会いしましょう。



丸石までの道は公園のように開けている。



樹木帯を抜けると目の前に次郎笈の美しい姿がドデーンと顔を出す。

剣山から見るたおやかな次郎笈とは違って、男性的な荒々しさを感じる。

前の小さなピークが丸石



振り返ると三嶺が顔を出した。

天狗塚も小さく見える。



13時26分丸石着。

若いご夫婦とご挨拶。

すぐに剣山に向けて戻って行った。

その後、愛知から来られた若い男性が登ってきた。



見の越の民宿に自転車を止めて名頃から三嶺経由で縦走してきたそうだ。

今日は見の越に泊まり明日は雲早山に登るとか。

私たちがお弁当を食べていると、あっという間に次郎笈に向かって行った。



丸石山頂のリンドウとウラナミシジミ



13時45分出発。

スーパー林道分岐までぐんぐん下っていく



いつのまにか晴れてきた。

次郎笈までの登りはキツイ



ウメバチソウが数輪咲き残っていた。

今年は会えないままだと思っていたので嬉しい。



ツルリンドウの大きな実



振り返ると丸石の向こうに高ノ瀬山。

右奥には三嶺と霞んでいる天狗塚。

何時か天狗塚まで縦走してみたい。



次郎笈南面の紅葉が西日を受けて輝いている。

石鎚のような煌びやかさはないが、大好きな光景。



やっとの事で水場分岐に着く。

14時48分。

予定では此処から次郎笈に登るつもりだったが、私の足はもう限界。

トラバース道に向かう。



剣山の向こうに丸笹山



水場で冷たい水にのどを潤す



水場の横に咲いていた花



此処のリンドウは花が大きくて色が濃い



トラバース道を剣山に向かう。



分岐に15時3分到着。



剣山はいつ見ても優しい姿をしている。

今日は少しお化粧をしている。



遊歩道分岐、15時16分。

疲れている為、随分と時間が掛かっている。

一の森方向は紅葉していない。



分岐から遊歩道に入り次郎笈を眺める。

此処からの次郎笈はたおやかな曲線美



剣山頂上方向を仰ぎ見る。



紅葉を楽しみながら遊歩道を歩く。

剣山のこんなに美しい紅葉は始めて



天気がどんどん良くなって青空が広がる。



ピンクの可愛い実が一杯

花が咲いているように見える。



マユミかな?

まだ実がはじけていない。



白骨樹のオブジェが青空に際だつ



シコクフウロが咲き残っていた。

来年の夏までお別れだね。

15時54分西島着。

冷たいソーダを飲んで休憩



痛い足を引きづりながら下山開始



振り仰ぐと素晴らしい紅葉



遊歩道から分岐を第二駐車場へと下る。

どんな道か心配したが、綺麗に整備された道



標高1400mの標識で休憩。

標識の古さから随分昔からの道であることが解る。



でっかい猿の腰掛け

やがて道がザレてくるが、歩くのには支障がない。



祖谷川の源流の流れに出会うところは大きく崩れている。

渓流を越えると昔の生活の匂いがする。

此処で大きな石に乗ったとたんに転倒した。

足の疲労と、ザレ場を通ったとき、小石が靴の裏にいくつか挟まっていた為か?

痛みをこらえて進むとすぐに駐車場に着く。



やはり昔は此処が剣山の登山口だったようだ。

看板や古い標識が転がっている。



17時6分、車にたどり着く。

くたくただ。

もっと鍛えなくてはなあ..



総歩行距離 21.4q

累計標高差 1845m