里山の秋 笹ヶ峰 ちち山 2008/10/18
         

− コメツツジの紅葉が素晴らしい笹ヶ峰からチチ山周回 −

四国では、徳島以外の山にはあまり興味を示さない家内が突然笹ヶ峰に行きたいと言い出した。

笹ヶ峰には5年程前に登ったきりだ。

360度の素晴らしい眺望だったことを覚えている。

5時過ぎに出発し、西条市の下津池から林道に入り、林道終点近くにある下津池登山口に向かう。

ダートになるが、軽四が離れず着いてくる。

登山口下の駐車場には一番乗りだった。



森林管理局の看板では丸山荘まで1時間40分。

丸山荘から笹ヶ峰まで50分。

2時間30分で頂上まで行くことが出来るらしい。

登山口の標高は丁度1000m。

標高差860m。



軽四で来た、高知からの単独行の若い男性が準備している間に出発。

丁度8時。



登山口脇には沢が流れており、轟々と音がしている。



沢沿いの道を登るがとても暗い。

モミジガサが群生しているがうまく写せない。

フラッシュをたくが写真としては綺麗ではない。

ジンジソウが咲いているけど、花の盛りは終わっている。



沢の水が轟々と落ちて滝のようになっている。



岩があるがとても歩きやすい道。

ブナの黄葉が始まっている。



沢を二カ所程越えると石の階段となる。



8時42分、宿に到着。

住友鉱山が栄えていた時の炭の集積場だったそうだ。

左へと向かう看板には、沓掛山、西山、箱ヶ峰と書いてある。



コーヒーブレイクしていると高知の男性がやってきた。

此処から左へと行くと、昔丸山荘の荷物の運搬道として利用されていた平坦な道があると言う。

此処で男性と別れて谷沿いの道を行く。

見覚えのある梯子のような橋は修復されていた。



樹木がとぎれると正面に西黒森、瓶ヶ森がそびえている。

その右奥には石鎚山も顔を出している。

素晴らしい天気だ。



広葉樹の黄葉がとても良い雰囲気。

また階段道となる。



9時14分、丸山荘到着

1時間14分掛かった。



ソーラパネルも随分と立派になっていた。

広場には誰もいない。

小屋も閉まっている。



水場の水は冷たくて気持ちがよい。

しばらく休憩して出発。



ANちゃんやわるこ姉がカマコンを楽しんだ笹の広場を横切っていく。

森林帯に入るところに、前の丸山荘管理人さんの゜伊藤朝春山守30年記念」の標識がたっている。



以前、夏に来た時は鬱蒼とした感じだったが、開けた感じで気持ちの良い道を登る。



樹林帯を抜けると一気に見晴らしが広がる。

笹ヶ峰の素晴らしい笹原の道を行く。



沓掛山が正面にそびえて、丸山荘の赤い屋根が朝日に輝いている。



西条の町は雲海の下。

国道から見えるギザギザ山が遙か下に見える。

あのギザギザ山がエントツ山さん萩生の森さんが越えた天ヶ峠だろうか。



よく見ると左には石鎚山が覗いている。



気持ちの良い笹の道だが、朝露に濡れてビショビショになってきた。



10時4分、寒風山分岐着



素晴らしい眺めにしばらく立ち止まる。



何時か此処から伊予富士まで縦走したいなあ。



頂上に向かうと、なんともうコメツツジが紅葉している。

シコクフウロの葉も真っ赤。



10時10分笹ヶ峰頂上着

登山口から2時間10分。



頂上にはすでに南面直登路から登ってこられた、高知の3人のパーティと、単独行の男性が到着していた。



大日大聖不動明王と金剛笹ヶ峰石鉄蔵王大権現がお出迎え



振り返ると、寒風山、伊予富士、東黒森、自念子の頭、西黒森、瓶ヶ森、

そして石鎚山と続く稜線が屏風のように連なっている。

奥には手箱山、筒上山、岩黒山の姿も見える。

最高の眺望とコメツツジの紅葉の組み合わせが素晴らしい。



ちち山〜冠山へと続く縦走路の案内図があった



皆さんは、ちち山経由で一ノ谷越えから林道に下りて帰られるそうだ。

皆さんをお送りしてから、しばらく眺望を楽しむ。



チチ山への縦走路を眺めながら、コメツツジに囲まれてコーヒーブレイク。



一ノ谷越えから冠山、平家平への縦走路

何年か前にさぬき里山倶楽部の皆さんと、なすび平から歩いたことが思い出される。

あのときご一緒したエントツ山さんの太鼓の好きなお嬢さんは、その後ご結婚されて、お子さんまでおいでになるとか。

月日のたつのは早い物だ。

チチ山の別れの方向から大勢登って来るのが見える。

これからチチ山で食事をしようかと出発することにする。

10時30分



ホソバノヤマハハコがドライフラワーになっている。

コメツツジの間を、ちち山に向かう。

ちち山の左奥に赤石山系の山々。



左には沓掛山



チチ山から冠山へと伸びる稜線は美しい。



赤石山系の山が手に取るように見える。

この日、REIKOさんやKeitannさん達が鉢巻山から東赤石へと歩いていたそうだ。



モミジ谷への分岐のコルに向かって下りていく。

貴重なシコクシラベの純林がある。



朝会った男性がモミジ谷分岐から登ってきた。

モミジ谷経由だと随分と時間が掛かるみたい。

次々と登ってくる登山者達



モミジ谷分岐からちち山に向かう。

10時54分



チチ山は遠くから眺めるとなだらかな山のようだが近づくと山頂付近は岩の急登。

紅葉が美しい。



山頂直下の岩場は少しばかりキツイ。



振り返ると笹ヶ峰から寒風山そして伊予富士への縦走路



山頂直下から冠山



最近皆さんが良く登っている笹ヶ峰南の林道



急坂を上りきると鬼瓦のような巨岩がある。



巨岩を回り込むと平坦な道となる。



目前に赤石山系



大きな岩が頂上らしい。

お二人が岩から下りられたので替わって岩に登る。



11時19分、ちち山着

笹ヶ峰から約50分掛かっている。

先ほど笹ヶ峰山頂でお会いした高知のパーティが居て山の話が弾んでいる。

日本アルプスなどにも良く登られているようだ。



赤石山系と三ッ森山の間の正面遙か奥にに剣山系が見えているはず。

素晴らしい景色を楽しみながらお弁当にする。



ちち山の別れの方にガスが上がってきた。



寒風山の方にもガス



一ノ谷越えに向かうパーティと一緒に下山開始。

途中でトラバース道に出て、モミジ谷分岐へ引き返す。

皆さんと手を振ってお別れ



素晴らしい紅葉の中を引き返していくが、何かおかしい。

途中からぐんぐん登ってしまう。

トラバース道だと思ったのは、ちち山頂上への別の登山道だった。



息を切らせてまた頂上へ。

岩で休憩していた人たちに大笑いされて、家内は照れ笑い

また元来た道を下っていく。



12時36分、分岐

モミジ谷への道は最初は素晴らしい自然林の中を緩やかに下る。

とても雰囲気のいいところだ。



しかし、途中から急坂となり、おまけに浮き石が多く水に濡れていて滑る。

とても歩きにくい道が続く。

冬には下りに利用しない方がいいと言われている理由が解る。



やがて、緩やかな笹原に出ると丸山荘の裏に出る。

13時17分



今頃ハガクレツリフネが咲き残っていた。



管理人の片山さんは宿の道直しに出かけているらしい。



広場には三島高校の生徒さんが大きな荷物を片づけている。

スニーカーの女性などものんびりと過ごされていた。



朝、高知の男性に教えていただいた西山越えへの道をくだる。

なだらかな道が続き、沓掛山への分岐がある。

家内が時間も早いので沓掛山に寄って行こうと言う。

そう言えばチチ山頂上で、高知の人とそんな話をしていたっけ。

でも今から沓掛山に寄ると帰りが遅くなる。(おまけに私はもう疲れている)



文句を言う家内をなだめすかして下山。

途中松山南高の生徒さん達が大勢登ってきた。

大きな荷物を背負っている。

先生にお聞きすると登山の大会があるので訓練に来たそうだ。

女性も4人ほどいたが、今から登山部で訓練したら将来が楽しみだなあ。



ツチアケビに初めて出会った。

マッコト奇妙な形をしている。



14時45分登山口着。

車がビッシリ停まっていた。

早く出発したので貸し切りの笹ヶ峰を楽しむことが出来た。

コメツツジの紅葉にも出会えて幸せ。